でも、実際に飼うとなると水槽の準備から戸惑ってしまいます。 まず、水の準備をしなければなりません。 では、どんな水が魚に適しているのでしょうか?

ここでは、魚に適した水と、適した水の作り方をご紹介させていただきます。

ミネラルウォーターは魚にもやさしい?

ミネラルウォーターは健康に良いから、魚にも良いのでは? と考える方もいるかもしれません。 確かに、ミネラルをたくさん含んでいるので、魚の健康にも良さそうですよね。

実は、ミネラルウォーターはキンギョやメダカなど一般的に飼育されている魚の飼育には不向きです。 キンギョやメダカの飼育に適した水は、生息環境の水質に似たミネラルの少ない軟水です。 しかし、ミネラルウォーターはミネラルを多く含んだ硬水が多い…。 ミネラルの多い硬水は魚にはストレスとなってしまいます。

魚を元気に育てるつもりが、ストレスを与えてしまい病気の原因となってしまいます。

魚には水道水がベスト!?

魚の飼育に適した水は、何なのでしょうか? それは、水道水です! 日本の水道水は軟水なので、キンギョやメダカの生息環境の水質にも似ています。 キンギョやメダカの飼育に適した水素イオン濃度は、弱酸性から弱アルカリ性。 日本の水道水は弱酸性から弱アルカリ性に保たれているので、水素イオン濃度もピッタリです。

もちろん、水道水をそのまま水槽に入れるのはNG。 水道水には、消毒用の塩素やトリハロメタンが含まれています。 魚にとってはかなりのストレス。 塩素が血中のヘモグロビンと結合して、酸素不足になってしまうことも。

そんな時は、水道水に塩素中和剤を入れて、塩素を取り除いてあげましょう。 いわゆるカルキ抜きです。 ホームセンターなどにボトルで販売されているので、お手軽に購入できますよ。 水道水に塩素中和剤を混ぜるだけで、あっというまに飼育に適した水のできあがりです。 簡単ですね!

バクテリアのチカラで適した水に

魚を元気に長生きさせる秘訣は、バクテリアです。

魚を飼育していると、餌の食べ残しや魚の糞が出てきてしまいますよね。 水槽の底や水面に溜まっているのをよく見かけます。 そのままにしておくと、アンモニアなどの有害な物質が発生して水が汚れてしまいます。 皆さんも周りの空気が汚れていると、不快に感じますよね? 同じように、魚にとっては周りの水が汚れていることはかなりのストレスなんです。 水の汚れが原因で病気になってしまうことも。 一度病気にかかると、回復までかなりの時間がかかってしまいます。 弱って死んでしまうかもしれません。

水槽内にバクテリアを繁殖させておくと、水をきれいに保つことができます。 生物ろ過という言葉をご存知でしょうか? 水槽内のごみや有害物質をバクテリアが分解して、魚に無害な物質に変える仕組みのことをいいます。 一見難しそうですが、ペットショップなどで販売されているバクテリア剤を水槽に入れるだけ。 魚の飼育初心者でも、簡単に生物ろ過を始めることができます。 水槽内にバクテリアがいることで水がきれいに保たれるので、魚は元気に長生きしてくれるはず。

ミネラルウォーターはミネラル豊富なので、バクテリアの繁殖にも良いのでしょうか? 実はミネラルウォーターは,バクテリアの繁殖には不向きなんです。 不純物が取り除かれた純度の高い水では、バクテリアは繁殖できず生物ろ過には向きません。

バクテリアが繁殖して生物ろ過ができるようになるには、2週間から1か月かかると言われています。 魚を元気に飼育したい方は、事前に水槽の環境を整えてあげるといいかもしれませんね。

ミネラルウォーターしかないときは

飼育用の水が無い場合は、ミネラルウォーターを使用しても大丈夫なのでしょうか? ミネラルウォーターの水質を確認すれば、大丈夫! キンギョやメダカなど観賞魚の生息環境の水質は、多くが軟水で弱酸性から弱アルカリ性です。 似た水質のミネラルウォーターを選んであげましょう。 日本製のミネラルウォーターは軟水のものが多いので、おすすめです。 選ぶ際は、しっかり水素イオン濃度などの水質をチェックしてくださいね。

ミネラルウォーターは、私たちの生活になくてはならないものです。 ミネラル豊富でカラダに良くて、お手軽。 でも、魚にとっては必ずしも良いものだとは言えないようです。 良いと思って使用したミネラルウォーターが、魚のストレスになってしまうことがあるんですね。 ミネラルウォーターを使わなくても、魚の飼育に適した環境は簡単に作ることができますよ。 魚の飼育を始めるなら、カルキ抜きと生物ろ過でストレスのかからない最適な環境づくりから始めてみてください。 きっと、元気に長生きしてくれるはずです!

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