水は腐る?

水は水素と酸素で構成されています。 水素と酸素は無機物ですから、腐ることはありません。 水道水やミネラルウォーターが腐る原因は、水に含まれる不純物。 不純物が腐ることで、水が濁ったり異臭を放ったりするようになるんです。

水道水の賞味期限

水道水をペットボトルやタンクに入れて保存する人も多いはず。 保存方法によっては雑菌の繁殖が進んでしまうこともあります。

常温保存

水道水には、細菌などの不純物の繁殖を抑えるために塩素が含まれています。 家庭に供給された水道水にも、殺菌のための塩素が残っています。

これを残留塩素といいます。 家庭に供給された水道水には残留塩素が残っていますので、ある程度保存することが可能です。

でも、残留塩素濃度は徐々に低下していきます。 残留塩素濃度の低下は、細菌が繁殖する原因に。

常温保存では、水道水の保存可能期間は3日程度です。 常温保存する場合は、直射日光の当たらない涼しい場所で保管してください。

冷蔵保存

冷蔵庫で水道水を保存すれば、常温で保存するよりも長持ちします。 低温の場所では、細菌などの繁殖が抑えられるからです。 冷蔵庫で保存した場合、10日程度は飲料水として使用できます。

煮沸した場合

水道水を煮沸させると細菌などを滅菌できるから、長期間保存できると思っていませんか。 実は、煮沸させると腐りやすくなってしまうんです。

煮沸させると、水道水に含まれる塩素が一気に抜けてしまいます。 煮沸で殺菌しても、空気に触れている限り無菌状態にすることはできません。 浄水器で塩素を除去した水も、保存は危険。 殺菌効果のある塩素を除去した水道水は、保存しない方が良いですよ。

ミネラルウォーターの賞味期限

滅菌処理されて腐らないイメージのあるミネラルウォーター。 実は、ミネラルウォーターにも賞味期限が設定されているんです。

未開封

未開封の場合、賞味期限は1年から2年。 化学的に腐ることはないとされています。

そのため、賞味期限を少し過ぎても品質的に問題はありません。 備蓄用のミネラルウォーターには賞味期限が5年のものもあります。

開封済み

ミネラルウォーターの賞味期限は未開封の場合のもの。 開封している場合は、空気中の細菌が入り込んでいる場合も。 賞味期限に関わらずなるべく早く飲む必要があります。

ミネラルウォーターに賞味期限がある理由

化学的に腐ることはないとされているミネラルウォーター。 では、なぜ賞味期限が設定されているのでしょう。

臭い移り

ミネラルウォーターの多くは、ペットボトルに入っています。 ペットボトルの原料は、ポリエチレンテレフタレート。 微量な空気や水分を通すという特徴があります。

そのため、臭いの強い芳香剤や洗剤などをミネラルウォーターのそばに置いておくと、水に臭いが移ってしまうんです。

計量法

蒸発などで内容量が一定以上減ってしまうと、計量法違反になってしまうんです。 500mLのミネラルウォーターでは、容量の2%に当たる10mL以上減ってしまうと法律違反。 蒸発量が計量法に違反しないよう、賞味期限が設定されています。

ミネラルウォーターの保存方法

長期間保存するなら、温度変化の少ない場所で保存しましょう。 温度が高いと、容器が変形してしまうことも。

もちろん、臭いが強いもののそばもNG。 水に臭いが移って、美味しく飲むことができなくなってしまいます。

賞味期限を過ぎたら生活用水に

賞味期限が過ぎてしまったら、沈殿が無いか、臭いや味がおかしくないかチェックする必要があります。 大幅に賞味期限を過ぎている場合は、トイレや洗濯などの生活用水に使用すると良いですよ。

賞味期限を守って美味しく飲む

水道水もミネラルウォーターも、美味しく飲むことができる期間があります。 賞味期限を確認して、美味しく安全に水を使用しましょう

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