猫に噛まれると傷が治りにくいのはどうして?

牙を向いた猫の画像

猫と遊んでいるときにうっかり噛まれてしまったり、甘噛みのつもりでも意外と痛みが強かったりした経験はありませんか?

実は、猫の噛み傷は犬の噛み傷よりも治りにくいといわれています。
傷跡が残ってしまうこともあり、放置すると思わぬトラブルにつながることも。

今回は、猫に噛まれた傷が治りにくい理由と、適切な対処法についてご紹介します。

猫の歯は「鋭い針」のような形状!

猫に噛まれると、想像以上の痛みに驚く人も多いでしょう。
これは、猫の歯の形状が関係しています。

猫の歯は先端が細く鋭くなっており、まるで針のような形をしているのです。

この鋭い歯は、獲物を仕留めたり、肉を引き裂いたりするのに適した形状。
猫がじゃれ合いや甘噛みをしているつもりでも、人間の皮膚に食い込むと思っている以上に深い傷になりやすいのです。

一方、犬の歯は猫と違って若干丸みを帯びています。
犬に噛まれた場合は表面に圧力がかかるような鈍痛を感じることが多く、傷の形状も違ったものになります。

皮膚の深くまで届く猫の噛み傷

猫の噛み傷が厄介なのは、見た目以上に深い傷になりやすいこと。
先端の鋭い歯が人間の皮膚に突き刺さると、小さな穴が空いたような傷跡が残ります。

この傷跡から内部に細菌が入り込みやすく、なかなか回復しない要因となっています。

さらに、猫の爪によるひっかき傷も皮膚の深部に影響を与えることがあります。
「浅い傷だから大丈夫」と放置すると、数日後に腫れたり痛みが増したりすることも少なくありません。

特に免疫力が低下していると感染症を引き起こすこともあるのでより注意が必要です。

猫の唾液には細菌が多い?

さいごの大きな要因は、猫の唾液に含まれる細菌です。

猫の口内にはパスツレラ菌カプノサイトファーガ菌といった細菌が多く、これらが傷口から体内に入ると炎症を引き起こすことがあります。

噛まれてすぐは何ともなくても、数時間〜数日後に患部が腫れたり、熱を持ったりすることも。
ひどい場合は発熱やリンパの腫れを伴うこともあるため、軽い傷でも油断は禁物です。

また、外を自由に行き来する猫や野良猫は、爪や口の中により多くの雑菌を持っている可能性があります。
そういった猫に噛まれたり引っかかれたりした場合は、特に注意しましょう。

猫に噛まれたときの対処法

もし猫に噛まれたり引っかかれたりした場合、つぎの対応をおすすめします。

傷口をしっかり洗い流す

石鹸やハンドソープをたっぷり使い、数分間しっかり洗いましょう。
傷口の細菌を洗い流し、感染を防ぐため非常に重要です。

消毒する

傷口を洗った後は、消毒液(オキシドールやヨード系消毒液など)を使ってしっかり消毒します。

ガーゼや絆創膏で保護する

しっかりと洗浄、消毒したら、清潔なガーゼや絆創膏を貼って傷口を保護しましょう。

腫れや痛みが続く場合はすぐに病院へ

傷が赤く腫れてきたり、ズキズキと痛む場合はすぐに病院を受診してください。
特に発熱を伴う場合は早めの診察が必要です。

猫に噛まれたときの対処法まとめ

猫の噛み傷は見た目よりも深く、細菌感染のリスクが高いため、早期の適切なケアが重要です。
噛まれたらすぐに洗浄、消毒し、症状が悪化する場合は迷わず医療機関を受診しましょう。

大切な猫との暮らしを安心して楽しむためにも、正しい知識を持っておくことが大切ですね。

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