トリマーといえばトリミングを行う人。 当然と言われてしまいそうですが、本来、トリミングは不必要な部分を除去、つまりカットするのがお仕事です。
しかし、現在では犬のカットも人間同様にデザイン性を求められることが多く、さらには犬種によっても流行があります。
トリマーとして流行のデザインをおさえておくのはもちろん、飼い主さんに喜んでいただくため、リクエストに答えられるようにしておかなくてはなりません。
早速犬種ごとに流行のデザインをチェックしてみましょう。
元々カットするのが基本とされる犬種ですから、お手入れに余念のない飼い主さんが多いのではないでしょうか。
昔はトイ・プードルといえば胸や関節に毛を残す「コンチネンタルクリップ」と名付けられたカットが定番とされていましたが最近はすっかり様変わりしてきました。
なんといっても外せないのが、トイ・プードル人気を確立したといっても過言ではない「テディベアカット」。 愛らしいクマのぬいぐるみの名前のように小型犬の愛らしさを引き出すカットです。
小型犬の可愛さにワイルドさやお茶目さをプラスしたモヒカンカット。 こちらは男の子に人気のスタイルのようです。
いずれもトイ・プードルの毛質を活かしたカットといえるでしょう。
ふわふわの毛が特徴のポメラニアンはカットの仕方でイメージを自在に変化させることが可能です。 トリマーの腕の見せ所であり、飼い主さんの「うちの子は特別!」という気持ちをくすぐるポイントでもあります。
ポメラニアンといえば短めにカットした柴犬カットが最近のトレンド。 幼い豆柴のような可愛さがポイントとなります。
また、毛の長さは自由に変えられますから、好みに合わせてふんわり感を残した柴犬風や、短く刈り込んだリアルな柴犬風などとテイストを変えて楽しむことも可能です。
違う犬種に似せる「柴犬カット」に対し、さらに違う動物にまで近づけてしまうライオンカットやタヌキカットというものも存在します。
どこか違和感があるけれど顔はしっかりポメラニアン、という曖昧な可愛さが特徴です。
他の犬種と比べ、ヨークシャテリアの被毛は美しい艶と光沢が特徴。 そのため、他の犬種と比べてトリミングスタイルが少なく、本来の美しさ活かしたスタイルが多いといえます。
例えば「ロング」と呼ばれるのは、全体の被毛を軽く整えるカットを施した後、リボンでお団子を作るスタイルです。 ロングと並んで人気があるのが、「ミディアム」と呼ばれる胴体の被毛を短めにをカットしたスタイル。 こちらは服を着やすくなるので、着替えを好む飼い主さんに人気のスタイルです。
最後にサマーカットもありますね。 歩くたびに揺れるお耳の毛が愛らしさをアピールします。
人気の3種類の犬のカットを見ただけでも、犬種によって好まれるスタイルが大きく変わることがわかりますね。
どのデザインを選ぶかは飼い主さんの希望ですが、犬の毛質によって適したデザインは変わってくるものです。 それぞれの毛質を把握するとともに、流行のデザインカットの技術も身につけたいものですね。