では資格がなくてもトリマーになれるかというと、現実問題としては相当困難であるといえます。

たとえ民間資格といえども、資格を持っていることで仕事の基礎を習得していることの証になります。 つまりこの資格を持っていることですぐにトリマーとして働くことができるという証明になるわけです。

では具体的にどのような資格があるのでしょうか。

トリマー関連の資格

トリマーの資格として代表的な資格の一つが「JKC公認トリマー」です。

JKCをご存知でしょうか。 これは「ジャパンケンネルクラブ」という団体で、主に犬の血統書などの発行や管理に関係する国内で代表的な犬の団体です。 犬の公式団体としては世界的にも有名で、国内の優良犬の育成にも力を注いでいます。

このJKCが発行するトリマーの資格が「JKC公認トリマー」と呼ばれるもので、トリミングの技術によって6段階に区分されており、トリマーの資格というと筆頭するのがこの資格になります。

階級は「C級」「B級」「A級」「特別A級」「教士」「師範」の6段階。 受験資格などの制限がないため規定の条件(公認の養成機関に入る、独学の場合は機関発行のマニュアルで学習するなど)が満たされる人なら誰でも受験可能です。 C級から順に取得していき飛び級などは認められないようです。

この受験資格にある「養成機関」とはなにかというと一般に「トリマー専門学校」の大半がこれに当たります。 つまりJKC公認の養成機関に入学し養成機関会員となり、所定の課程を終了した後、卒業試験に合格することでC級資格を取得することができるわけです。

その他の資格

さて、少し話がそれますが、トリマー以外にも動物に接するお仕事には様々な資格があります。 これらをご紹介しましょう。

獣医師

獣医師は人間の医師と同様に国家資格が必要です。

獣医師免許と呼ばれ、獣医師養成課程のある6年制大学で勉強するわけですが、全国に16校しかないため医学部並みに難易度が高いと言われます。

獣医師となった暁には多くが動物病院で獣医師として働くことになります。

看護師

獣医師同様、動物の医療に関わる仕事ですが、人間のように国家資格はなく、動物看護師統一認定機構が設ける資格やJKCが設けるアニマル衛生看護師等の資格があります。

将来的には国家資格が設けられる可能性もあるようです。 獣医師同様多くは動物病院で働くことになりますが、ペットショップや動物関連企業に務める方もいます。

ハンドラー

ドックショーで出陣犬をハンドリングする人で、いかに犬の魅力を審査員にアピールするとともに優れた特徴を引き出す仕事です。 JKCでは公認ハンドラー資格が設けられています。 もちろん資格がなくてもドッグショーでハンドリングすることは可能です。

訓練士

訓練士といっても、警察犬、盲導犬から家庭犬、最近話題になった災害救助犬など様々な訓練士がいます。

これらはそれぞれ資格として確立しているものもあれば、そうでないものもあり認定団体もさまざまです。 自分がどの種類の訓練士を目指すのか、目的の訓練士の資格について確認するようにしましょう。

トリマーや動物関連の資格のまとめ

動物に携わる仕事、といっても多種多様な職業が存在します。 そのなかでもトリマーを目指そうと思ったら、まずは「学校に通う」のか「勉強しながら働く」のか、資格を手にするまでにかかる時間や費用などを考えた上で勉強の仕方を決めると良いでしょう。 またトリマー以外にもたくさんの資格がありますから他の資格に目を向けてみるのもいいかもしれません。

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